ハイパーローカルコンシェルジュがほしい 2/100 【振り返り】

以前、こんな提案をしました。
観光ガイドブックレベルを超え、地域の中のせま~い情報まで教えてくれるハイパーローカルコンシェルジュがほしい 2/100

インターネット上でバラバラに存在しているスポット情報、グルメ情報をいろいろなメディアやSNSで拾い集めて旅する人が多くなってきました。そのために「検索で消費する時間の膨大さ」は計り知れません。裏返せば、そこで儲けている広告業者にとってはおいしい浪費時間となります。それでも、なかなか本当に欲しい情報にありつけている人はわずかであり、大半は「まっ、これでいいか」と妥協しながら旅しているというわけです。

所詮は検索している本人が思いついたキーワードしか手掛かりがないわけですから仕方のないことだと思いますが、この2年間でAIが一気に成長してきたので、数年後には「検索」自体の存在もなくなってしまう可能性もあるのではないかと思います。

しかしながら、地域の観光情報におけるその実現の難しさはAIが食べるエサの量の少なさにあります。大都市圏は多くの人口がいて、大量の人の移動があり、様々な経済消費活動が行われているので、その行動データ、それらにかかわるテキスト情報、画像映像等が尽きることなく蓄積されていきます。でも地方に行くとその情報量は極端に落ち、なかなか更新されていないのが現状です。それに加えて、個人のニーズに合わせてカスタマイズされた回答を得るということは至難の業であると思います。

ということで、地域でテキストデータとして流通していない「地元の個人(頭の中)に蓄積されたデータ」を使いこなす超地元密着型「ハイパーローカルコンシェルジュ 」はまだまだニーズが残っており、逆にこのような地域の案内人の需要はますます高まっていると思います。加えていえば、そこに外国語対応できる人材となればなおさら役割は大きい。通訳案内士的な仕事でもないです。

地域において、人と人との会話の文脈の中から出てくるさまざまな疑問や要求に対して、的確に答えて旅行者に満足してもらえる役割がひとつの生業となって、しっかりと稼げるようになるといいですね。

「ガイド」という言葉ではくくりきれませんが、地域のことを伝えてくれる人のなりわいづくりについては引き続き提案していきたいと考えています。