以前、観光と体験を一緒にするといいよね 3/100という記事を書きました。そこでは観光ガイド的な観光案内ではなく、体験を提供するホスト側として、体験プログラムを実施するだけでなく、体験する前に地域の日常とか、自分の得意な領域について地域のことを交えて案内することで、コミュニケーションを取り、人間関係が温まる。そのうえで体験プログラムを実施すると盛り上がると思うのでプログラム開発の参考にしてもらいたい。というような内容で書いてみました。
Tour & Activity ⇒ Tour with Activity
観光と体験を別々に提供するのではなく、体験に観光要素を加えるという発想ひとつで新しい旅ナカの過ごし方が生まれる気がします。
振り返りとしては、今もこの考えは間違っていない思うし、どんどんやるべきだと思っています。
最近、インバウンドのニュースを見聞きしていると、外国人に人気の体験やコンテンツは相変わらず忍者とか武道、抹茶にステーキといった「日本的なもの」がメディアで紹介されています。でもせっかくですから、日本に来たのではなく、せめて出雲に来たとか、静岡に来たとか、地名で記憶して帰っていただきたいと思っています。
そのためにも地域の人と観光客の「会話」が大切。
一緒に地域をめぐり、海外、県外から来た人たちとの「日常の違い」について会話して、お互いを知るところから観光行動が始まると、これまでより以上の体験に導くことができると思います。
例えば、陶芸体験
陶芸体験の先生は通常絵付けの指導やろくろの回し方などを教えて、参加者の作品を完成させるところまで導くのが体験なのですが、せっかくなので体験の前後に周辺の陶芸店舗やお仲間の作家さんとの交流などを通じて、その地域における陶芸の歴史や作品、そして人柄に触れていただくことで体験の充実が図れると思います。地域全体の活性化にもつながると思いますし、終わった後にもう少し街の様子を見たいと思う人たちも出てくることでしょう。
さらに地域を案内することにより、当地での時間消費は長くなり、消費額も増えるという効果も期待できます。体験プログラムが一時間であれは、もう一時間時間をいただき、その町、その地域を知ってもらう工夫をしてみるのもいいと思います。
茶道体験、陶芸体験、そば打ち体験、ガラス体験などのメジャーな体験も、ますます競争が激しくなると思いますので、他のエリアに勝てる体験プログラムの充実が求められるのではないかと思います。