町の今を展示してほしい地域の資料館 6/100 【振り返り】

どこの町にも必ずありますが、特に宣伝していない町の資料館。
地域の今を展示 町のサステイナブル博物館 6/100 では、地域の歴史・文化・風土を整理するための展示メインだとその町を知らない来訪者が「なかなか興味を持てないのでは?」という投げかけをして、「今」をキチンと知らせるため理展示をしてもいいのではないかという提案をしました。

今年もあえていくつかの町の資料館を訪ねましたが、それぞれの町の歴史がよくわかるだけのそれなりの資料が展示されており、実際に使われていた道具なども並んでいて、しっかりと時間をかけて見学できました。隣に地元の方がいて説明しながら歩いてくれるととってもよくわかるのですが、展示物とその説明が昭和のままなので説明なしで見学してしまうと、若い人たちには少々わかりにくいかもしれないなぁと感じました。まぁ、役割の大半は町の人たちのために地域の記憶として残すためのものとして存在しているからなのでしょう。

過去のことは過去のことで興味が持てるのですが、観光客の私からすると「この町の今」の情報にも大変興味があります。観光案内所では観光スポットやお店の情報しか教えてくれません。この町がどんなビジネスで成り立っているのか、どんな人が成功しているのか、ヒット商品はなにか、スーパーでは何を売っているのか、地元しか流通していない食べ物は何か、最近起こった事件はどんなものなど、今の出来事を知るとその町を理解できた気になるのです。

初めて来た町をぶらぶら歩きながら、自分の住んでる町、かつて行った他の町との違いを見つけて「なぜだろう」と考えながら歩くのはとても楽しいです。
観光は比較文化がおもしろい。
知らない町で初めて見たモノ・コトを自分のモノサシ(知っていること・経験したことがあること)と比較してみることで新しい文化を受容し、おもしろさを感じる。もっと深く知りたくなる。

それをもっと楽しむためのキーワードは「地域の日常」ではないかと思います。

有名観光地の情報はインターネットの中にゴロゴロとありますが、知らない町の日常の面白さはなかなか検索しても出てきません。探そうにもどんなキーワードで検索したら出てくるのかさえ分かりません。

だから、知らない町での偶然の出会いは面白い。

できれば、「地域の日常」「地域の今」をうまくまとめて展示してもらえるとありがたいですね。
2年前の記事にある発想を一歩進めるのであれば、「地域の日常」情報は移住促進にとても役立つ情報だと思います。地方の自治体が多くの予算を割いて移住定住促進施策を打っていますが、「地域の日常」情報は移住希望者にとって最も大切な情報だと思います。そういった切り口からも町の資料館の役割を見直していただき、そこに新たな役割を加えることが町のためにも大事だと思っております。