温泉街の名物 おかゆの朝食 16/100

新規事業100

先日、久しぶりに一泊旅行で伊豆の旅館に宿泊。
豪華な夕食もかつてはガンガン食べられたのですが、今では少し多すぎると感じてしまう年頃です。

宿泊ポータルサイトで宿探しをすると基本的に料金の安い順に表示されるということもあって、最低価格の宿泊商品を各旅行施設が競い合って提案してくれてます。
安ければ安いほど、ありがたいのですが、なぜ安いのか、どの部分を削っているのかなど考えるとかえって悩みのタネが増えてしまい、なかなか決めきることができません。

今回特に検索に時間がかかったのは、旅館の一番安い商品が素泊まりまたは一泊朝食付き商品の商品が多くなっており、私の求める一泊二食付きがうしろに追いやられていたところです。しかたないので、検索条件を追加して商品を絞り込んでいきます。そうすると今度は一泊朝食付きと一泊二食付きとの価格差がとても大きいので、検索順位での価格順はほどんど無意味、どこが安いのかどこがリーズナブルなのかがだんだんわからなくなって、行ったり来たり。
「価格の安い」順に旅館が並んでいたところから検索を始めたものの、結局最初の表示順とは全然違う施設で予約しました。旅行業界にいた人間が言うのもなんですが、宿泊施設を決めるのは相変わらず大変です(笑)

コロナ禍により、旅館としては稼働率も低下しているでしょうから、食品の仕入れや廃棄ロスへの対応だけでも相当大変な状況にあります。感染者が急増した時のキャンセル対応を考えると夕食の仕入れには大きなリスクを伴います。そんな中でも集客しなければならないために素泊まりや一泊朝食での商品を前に出すというつらい事情は大変よくわかります。食事を提供するための体制確保・仕入管理の負担とここまで削られた旅館の体力を考えると、さらに泊食分離が進んで、素泊まりや一泊朝食付き商品はどんどん多くなっていくのでしょう。

そうなると豪華な夕食で集客を行ってきたこれまでの手法は使えなくなってしまうので、今後の旅館の差別化は「朝食」がポイントになるかもしれません。 

旅行中は日常を離れた開放感からついつい食べ過ぎてしまいます。ほぼ一日中、地元のグルメ、スイーツを食べまくり、晩ごはんもたっぷり。
飲みすぎて胃もたれ。
朝食も朝からずらりと並んで食べきれない。
というのが現状ですが、その朝食を「おかゆ」にしてほしいなと。

すでにごはんとおかゆを出してくれる宿もありますし、バイキングの朝食では必ずあったりしますが、私からの提案は、温泉街の宿すべて朝食をおかゆにして、朝はゆかたを着て散歩しながら各旅館独自の味付けやお漬物で競い合っていただき、食べ歩きができるようにしてみては、ということです。

基本のおかゆはセントラルキッチンで作り、朝一番で各宿に配送。
そこに各宿がそれぞれ特徴あるおかゆに仕立てる。
それを温泉街の名物にしてみんなで集客する。
新しい朝のイベントとしてたのしめる。
宿泊客以外でも一杯数百円でいただける。

みたいな構想。

食事コスト(人件費・仕入)は下げられるし、地域の集客ツールにもなる。
そして、みんな競い合う、いい緊張感。

胃がつかれたときには「おいしいおかゆ」が食べたいです。

※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
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