温泉街フードデリバリー 26/100

新規事業100

「泊食分離」
コロナ禍の前、訪日インバウンド外国人の増加により、日本の旅館の料金システムが理解されない、連泊が多い、食事に制限が多い、キャンセルが多いなどの理由から宿泊と食事の料金を分ける泊食分離が広がりつつありました。
アフターコロナに向けては、旅行の自粛により相当傷んだ宿泊施設の経営を立て直していかなければなりませんが、パンデミックが収まり急激に旅行市場が回復したとしても、どのタイミングでまた感染が広がるかわからないのでどこまで人を雇いなおせばいいのかわかりません。
コロナ禍が明けたとしてもしばらくは大変な時期が続くのではないかと心配してます。

泊食分離はその解決の一つの方法になるかもしれませんので、今後も対応する施設は増えていくことでしょう。宿泊のみの対応で良いということになれば、厨房、レストランの人件費コストは軽減され、宿泊単価は下がるもの宿泊予約は増えやすくなります。ただし、それによって食事を削った分の利益を賄えるだけの利益が出るのかということが課題となります。

地域によっては温泉街の宿泊施設が合意のもと、宿泊分離を推進し、素泊まりのお客様には地元の飲食店を紹介するなど、町ぐるみで活性化に努めるところも出てきています。鳴子温泉では温泉街と共同してケータリングサービスを始めています。

泊食分離の宿が増えたとしても、旅館に入る前に食事を済ませたうえでチェックインするお客様が多かったり、コンビニなどで食事を購入して持ち込んだりして安くあげるお客様がいたりして、宿泊料以外の収益確保はなかなか厳しいのが現状です。

ならば、温泉街の中だけでなく、周囲30分範囲くらいのレストラン、食事処、カフェ等をすべて集めたエリア内専門のフードデリバリーの仕組みを作って、温泉組合等が運営できないものかと。デリバリーを受け入れた旅館にも収益が残るように工夫すれば、うまくいくのではないでしょうか?
宿泊客もアプリを使ってひとりひとり好きなものを選んでオーダーできるし、食指時間を気にしなくてもチェックインできるし、お部屋でゆっくり過ごせる仕組みになればいいですね。
お昼の時間帯は旅館の従業員向けのデリバリーも需要があるでしょうし、ワーケーションや連泊のお客様への食事対応にもなる便利な仕組みになるといいのでは。
地元の若者のいいアルバイトにもなりますよね。

※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
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 100までやります♪