地域の昔話を童話作家にリライトしてもらおう 45/100

全国にはその土地土地に昔話が伝わっています。柳田国男の「日本の昔話」から全国のおみやげ屋さんに行くと必ずといっていいほど売っている「●●の昔話」というみやげ本まで、さまざまな形で残されています。昔はラジオもテレビも新聞もなく、外の情報が入ってきませんでしたから、地域の中で起きたこと、そしてそれを教訓として残しておきたいことを物語にして孫子の世代に伝える手段として地域の中で育まれてきたものだと思います。

昭和から平成にかけての時代には観光バスのガイド教本の中には、道中にある地域地域の観光案内だけでなく、地域にまつわる昔話も交えたものとなっていました。乗車した観光客はバスガイドさんから右手左手に見える景色とともにそこにつながる昔話を聞いて道中を過ごしていたことを思い出します。
中にはとても悲しい伝説だったり、残酷な話だったり、感情をこめすぎて涙ながらに語るガイドさんまでいました。

そういえば、最近旅行に行っても昔話とか、地域に残る伝説のお話に触れる機会がなくなってしまったような気がします。スマホで画像や映像ばかり見ているのであえて本を読むこともしないでしょうし、資料館や博物館に行っても難しい表現ばかりだし。旅行中はとにかく文字離れしてしまってますね。

ならば文字と絵をセットにした漫画で読んでもらってもいいんじゃないか?
難しい言葉をやわらかく口語表現にして、現代風の絵とともに伝えていくととても読みやすくなります。絵はうまいけどシナリオが下手という漫画家志望の方がいらっしゃればチャレンジしてほしいです。

漫画にしてしまうと近頃はデジタルでの販売がメインになるので、課金してまで読んでいただけるかわからない。しかもターゲットはこどもとなるとデジタルな感じではない。
なので、ここは童話作家さんに登場していただき、子どもを持つ親御さんをターゲットとして出版物として販売してみてはどうかと。

できれば昔話をそのまま絵本にするだけでなく、その地域の特徴を盛り込んだり、現代の子どもにもわかるような比喩表現をしてみたり、教訓となる教えをアレンジしてみたり。
新しい時代でも地域に残すことができる作品に生まれ変わらせてほしいと思います。

そして、大事なことは地域の人たちがみんな知っていることが前提でなければ物語は受け継がれないということ。地域に住む親御さんたちが一冊ずつ購入。そして家族みんなで読んで、理解し、昔から伝わる地域のお話として子どもたちに読み聞かせをしてあげること。そうすれば、地域住民の家族から親戚へ、そして観光客にも新たに紡がれるお話となっていくことでしょう。

昔話×童話作家⇒新しい地域の物語。
全国で残していきたいものです。

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