何度も来ていることを自慢できる体験プログラム 61/100

新規事業100

今年はアフターコロナに向けて、観光復活のためのさまざまな施策が始まる年となりそうです。
コロナ前に盛り上がりつつあった訪日インバウンド外国人対象の体験プログラムがいったん消滅し、これから開発される体験プログラムは当面、日本人をターゲットとして密を避けたアウトドアやアドベンチャーがキーワードになりそう。
さらに2~3年後の訪日インバウンドの本格的な復活に向けて、外国人向けの体験コンテンツを再構築する時期になると思います。

少し古いデータになりますが、2017年の観光・レジャー目的の訪日外国人旅行者の日本へのリピーター率は平均すると60%以上ということでした。また、訪日回数の増加とともに1人当たり旅行支出が高くなる傾向があり、特に「10回以上」の客層では1回目に比べ2~4割程度高いというデータがあります。

訪日インバウンドが再開されるとここ数年間我慢してきた旅行欲が爆発して、ものすごい消費意欲の外国人が押し寄せてくる予感がしますね。いつごろになるのか、楽しみにしています。
そこで考えたいのは「リピーター対策」。
何度も日本に来ている外国人に対していつまでも一見さん扱いの商品・サービスだけでは飽きられてしまいます。より深くより奥へと新しい出会いを求めて動く外国人には「はじめての」「一回限り」ではなく、「もっと楽しむ」「通なあなたへ」のサービスが期待されるのではないかと思っています。

「何度も来ていることを自慢できる体験プログラム」

蕎麦打ちにしても、陶芸体験にしても全国いろいろなところで体験できるのですが、ほとんどが初心者向けで地域差があまりない。その分どこに行っても一定程度失敗なく楽しめるのがいいところですね。
マリンスポーツ系の体験は地域によって全く景色が違うのでそれでも常に新鮮に楽しめます。

スキル系の「体験」=「ちょっとやってみる」というのが当たり前?

それはそれでいいのですが、ちょっとやってみて気に入った人が「ガッツリやってみる体験」はあまりないですね。ちょっとできるようになると人より少しできることを自慢したくなるという心理をわかってもらいたい(笑)

これから国内からも海外からも人が動き出したときにはぜひリピーターを作ることを意識して商品やサービスを組みなおした方がよいと思っています。

なぜなら、このコロナ禍において、一番早く復調したところ、大きなケガなくしっかりと乗り切れそうなところ、それらの観光事業者、宿泊事業者、飲食業者に共通して言えるのは、しっかりとリピーターのみなさんに支えられていたところだった!ということからもわかると思います。

そのためにも「ちょっと体験」を超えた「ガッツリ体験」で、何度も来ていることを自慢できる体験プログラムのメニューを増やしてほしいなと思っています。ファンづくり、リピーターづくりに向けて、ぜひ取り組んでいただければ幸いです。

※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
 一緒にやれそうなときはぜひ声をかけてください。
 100までやります♪