地域の今を展示 町のサステイナブル博物館 6/100

新規事業100

地域の歴史・文化・風土を紹介する自治体の資料館は大小さまざまですが、どの町にもあります。
ほとんどが入場無料か、数百円で小中学生無料。
大都市である福岡市博物館でも巨大な施設で数時間楽しめる充実した展示に加えて、有名な金印まで見せていただき、それでもたったの200円。

福岡のような大きな博物館は例外として、一般的な市町村にある「町の資料館」については、地域の歴史を展示するといっても、狭い日本のことですから、となり町との差はほとんどなし、学術的な資料も乏しい展示が大半です。加えて、開館以来新しい展示物の追加もないから何度も行くところではない。このように町の資料館はその町にとっては地域の歴史・文化・風土を整理するための展示は大事だとは思うのですが、外の人に見せるほどではないものが大半ですね。

今後、地域においてはコロナ禍での観光客の減少に加えて、度重なる自然災害などのリスクの拡大もあり、地域を持続可能にするために地域経済の活性化や都市圏との関係人口の創出(かかわりを増やす)などを検討することは、これまで以上に必要になると考えられます。

そこで提案ですが、
人件費・設備費等のコストのかかる「町の資料館」を維持するだけでなく、活性化させる意味においても、「過去」の展示ではなく、「今」「未来」の展示を充実させてもらえないか。

この町に来ると「なにができるか」「どんなことをやっているか」「どんな人がいるか」「これから何をしようとしているか」、そんなことを教えてほしいし、それが気に入ればもっと町のことを知りたくなるし、また来てみたくなる。

展示するのは町の行政、産業、町おこしなどの現状ですから、無理して展示物を作る必要もない。
今、そこに住んでいる人たちが説明する「町のサステイナブル博物館」。
外から来た人たちが立ち寄ってみたくなるような町のプレゼンテーションの場といったところでしょうか。

観光庁の施策として、国内観光の新しい需要を掘り起こし、地域経済の活性化につなげるための「第2のふるさとづくりプロジェクト」において、「第2のふるさと」として「何度も地域に通う旅、帰る旅」というスタイルを推進・定着させるという方向性を打ち出しています。
そのためにも「その町の今を知る・知らせる」新しい取り組みが大切かと思います。

小さな町でも「今の歴史・文化・風土 」を常時発信する場ができることにより、新たな気づき、新たな交流が生まれ、地域の持続可能性は高まるのではないでしょうか?

※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
 一緒にやれそうなときはぜひ声をかけてください。
 100までやります♪