会いに行けるまちあるき~旅を通じてできるかかわりが最高の思い出になる

先日、観光学部の学生さんたちと小田原のまちあるきをしました。
テーマは「0→1(ゼロイチ)」
小田原で最近起業した人たち、新しいビジネスを始めた人たちに会いに行くというまちあるきでした。

はじめに、民泊・ゲストハウス経営からコロナ禍を経て、小田原へのおためし移住、若手起業の案内人へと変化を続けるTipy records inn(ゲストハウス ティピーレコーズイン)代表のコアゼさんから起業に至る経緯とコロナ禍との戦いと変遷を語っていただき、その足でまちの起業家訪問へと案内していただきました。

○Nama Gâteau Au Chocolat(2021/9オープンの生ガトーショコラ通販専門店)柳下さん
カカオ農家との出会いからチョコレートでの起業を決意し、生ガトーショコラを開発。収益の一部をカカオ農家に還元。すごくロジカルにビジネスモデルを組み立てていることに感心。
○南十字 Books(10/1オープンの本屋さん)鈴木さん、成川さん、剣持さん ※高校の同級生3人
3人ともそれぞれ正業を持っていながら、ちいさな本屋さんを経営するというユニークな取り組みにこれからの起業の可能性を感じた。正業があるとやっていることとやりたいことを分けることができる♪
○evergreen(2021/3オープンのカフェ)斉藤さん
料理人として国内海外の一流ホテル、レストランでの修行後、小田原でカフェをスタート。
ブレックファストとランチのみ。ワンオペでも確実にゲストの心をつかむ人間力を感じた。

今回出会ったみなさんは「小田原出身」「30~40代」「小田原城から15分範囲内で起業」
小田原についてはみなさん口をそろえて「小田原はいいところ」「なんでもあるところ」といい、だから「ここで起業した」。でもまだまだ外の人には「日常のよさが伝わっていない」ところに課題を感じてました。

なによりも感心したのが、起業してまだ日が浅いのに一様に「今やっていることに自信をもっている」「自分の言葉でやりたいことを説明できている」ところ。
また、学生さんにもわかりやすく丁寧に説明してくれるところも共通してました。
人間ができてるなぁ~。

ますます移住者が増えている小田原ですが、地域に残ったり、戻ってきたりした「若手起業家」のみなさんが地域の元気を支え、オープンに外からの人たちを受け入れる流れが自然にできつつあることに頼もしさを感じます。

学生さんたちはどの方の話にも興味津々。
実際に起業をした人たちと出会い、目の前で話を聞き、興味津々。その魅力に惹き込まれていました。
そして去り際には、「またお店に来ていいですか?」「また来たくなりました!」とあいさつ。
おそらく何人かは近いうちに「また会いに来る」ことでしょう。
よいかかわりづくりのお手伝いができてなによりでした。

最後は小田原の町の案内人、ケントスコーヒーの平井さんのお店でコーヒーをいただきながら、小田原の魅力について語っていただき、最近取組を始めた月額4.4万円で住み放題のサブスクサービスADDress小田原の現状とビジネスについての魅力を語っていただきました。

小田原で数十年喫茶店を経営している平井さんでも、ADDressに滞在しているゲストとの出会いやつながりにより、自らも各地のADDress施設に出向き、新しい出会いを楽しむことで「大きく人生が変わった」とおっしゃっておられました。

旅先で生まれたつながり、かかわりは、旅人にとっても、地域の人にとっても大きな刺激を生み、「また行きたくなる場所」「会いたい人のいるところ」として記憶に残っていくんだろうなぁ。今はスマホで検索しながら、画面を見たまま歩き、景色もそこそこで誰とも会話をせずに旅ができてしまう時代ですが、こういったテーマがあって、自分の興味にあった人との出会いにつながる旅やまちあるきがもっと増えると旅ナカはもっとおもしろくなると思った次第です。