分身ロボットとまちあるきしたら結構おもしろいと気づいたこと

アイディアメモ

先日、第7回日本まち歩きフォーラムin小田原に参加し、翌日のエクスカーションで「OriHime活用まち歩き体験」というまち歩きツアーに参加してきました。

OriHime(https://orihime.orylab.com/)は分身ロボット
ホームページに書いてあるのは、

子育てや単身赴任、入院など距離や身体的問題によって行きたいところに 行けない人のもう一つの身体、それが「OriHime」です。
「誰かの役に立つことをあきらめない」
「寝たきりで声を失っても会話できる」
「今の自分に合った働き方ができる」
OriHimeは、距離も障害も昨日までの常識も乗り越えるための分身ロボットです。

OriHimeには歩行能力もなければ、AIも搭載されていません。
・使う人の目となって、その場に行かなくてもリアルタイムで現地がみられる。
・現地の音声が聞こえる臨場感がある。
・使う人の感情をロボットの動作で伝えられる
・使う人の音声を現地にも届けられる
・使う側の操作はiPadでリアルタイムに映像をみながらボタンを押したりしゃべったりするだけ
こんな機能なのですが、まあ、スマホがあればこれくらいのことって大体できちゃうよなぁと心で思いつつ、参加してみました(笑)

店舗や会社の受付とか会議や授業の代理出席等が主な使われ方ですが、ツアーやまち歩きの場合は、この小さくてかわいいロボットを人の目線で持ち歩いて、ガイドしていきます。
常に持ち歩かなければならないのが難点ですが、在宅している側(コントロールしている側)からすればまち歩きでずっと動いていると画面が終始揺れているので、見ているだけで疲れます。
ですから、ずっとオンではなく、少し歩いて雰囲気がわかったら、次に立ち止まるところまではオフにしておくとかの工夫が必要。

オンライン会議のしくみと同様、ロボットの目はひとつしかないので、ガイドさんの音声だけでなく、いろんな人の音声が混じるので誰が何をしゃべっているのかわからないこともあります。
基本は一対一で対話しながら進行するとわかりやすいのかも。

現在ある技術を使って作られていますので、量産型には向いているのですが、観光にまち歩きに使うならば上記のような課題があるということがわかります。

iPadで映像を見ながら分身ロボットを遠隔操作

一方で想定外におもしろかったこと。

日本人はロボットにとてもフレンドリー、であること。

OriHimeのデザインはかなりすっきりしたシェイプなのですが、どこか愛らしいということもあって、通りすがりの人も結構気になって目を止めてくれる。OriHimeが手を振る動作をすると知らない人でも気軽に手を振り返してくれる。
こんなコミュニケーションがなにも説明しなくても始まるところが面白い。
OriHimeの裏側にどんな人がいるのかなんて気に留めない。

見ている人にとっては「かわいいロボット」であればいいのです。

この「能力」を使えば、テレビ的な取材も大掛かりな仕掛けなし、個人レベルでできてしまいます。
画質や音声、操作性等、まだまだ課題はありそうですが「分身ロボット」という存在が旅行に行けない人と旅先の人との出会い、交流を新たに作り出せる可能性を感じた次第です。