観光ガイドのポータルがほしい 14/100

新規事業100

観光ボランティアガイドは全国に1700以上のガイド協会のような組織があり、約50000人の方々がボランティアで自ら勉強して、自分達が暮らしている地域等を旅行者に案内、紹介しています。主にはリタイアされた方が各団体あるいは市町村で実施している養成講座を受講したうえで案内をしていますが、一回あたりのガイド費用は無料または数百円、高くても3000円といったところです。

そんなこともあって地域ごとのボランティアガイドの協会の多くは資金不足であり、高齢者中心の運営のため、ホームページの運営もままならないというのが実態のようです。
以前、関東圏のガイド協会のホームページを200ほど調べてみたことがあります。「更新頻度」「営業日」「ツアー数」「予約方法」などをチェックしたのですが、ほとんど更新されていないホームページも多く、すべて表現はバラバラ、営業日や予約手段もバラバラで観光ガイドが職業として成り立つには厳しいと思える現実でした。

「予約」については特に課題を感じました。
予約手段はホームページなのにメール不可、問い合わせフォームなし、電話のみやFAXのみとか、モバイルの時代にはほぼ対応できず。
とりわけ、「申し込み締め切り日」については、ガイドさんの手配の都合もあるのでしょうが、5日前までに予約、一週間前までに予約というところが大半です。旅ナカのサービスの予約タイミングはほとんど、前日か当日ですから、ほぼ間に合いません。観光ガイドさんの需要が増えれば、前日でも当日でもスタンバイしていただけるのでしょうが、現在は予約する機能も含めて間に合っていない状況です。

ガイドさんの確保の問題、報酬の問題、ガイド需要の問題等さまざまな要因があってこのような状況にあるのでしょうが、観光ガイドは今後の日本の観光発展のためにもとても重要な「人材」ですから、必要としている人が必要な時に受けられるようなインフラ整備が大切だと思います。

その入り口として「ネット予約ができる統一的な観光ガイドポータルサイト」の整備が必要かと。

日本観光振興協会が観光ボランティアガイドの団体をまとめて紹介するサイトを展開していますが、予約機能は持っていません。
要件としては
・ガイドツアー一覧(ツアー内容の表示を統一)
・オンライン予約が可能(できれば即時予約決済)
・当日予約可能
これくらいがあればいいのですが、ボランティアガイド協会の運営自体が高齢化しているのでなかなかインターネットへの対応ができないのが課題です。できれば、地域のDMO、観光協会の若い方が対応していただけるとありがたいです。
この仕組みができるだけで、観光ガイドの認知度向上が図れるでしょうし、ガイドツアーの料金もしっかりと提案できるようになることでしょう。そして、需要が高まればツアー本数も催行日も増え、活性化するのではないかと思っています。

今はコロナ禍で大変ですが、インバウンド外国人が多く訪れていた時期にはガイドのマッチングサービスがどんどん生まれていましたから、同じように整えていくといいですね。
そうすればいつまでも元気にしっかりとお金をいただきつつ、ガイドとして活躍できる方々が増えてくるのではないでしょうか?お金をしっかりいただけばボランティアではなく、プロですから、ガイディングもさらに進化します。
地域にとっても大切なことですね。

※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
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