小田原の周辺観光地は箱根、熱海、湯河原、伊豆等、日帰りを含めると年間の交流人口が約9,000万人といわれている巨大な観光市場。首都圏からは何度も何度もリピートしている観光客ばかり。
定宿を持っている人もいますが、多くは「いつでも一見さん」
今度はどこの宿に泊まろうか、どんなお店でごはんを食べようか。。。
旅仲間であつまってそんな話をするのも旅行の楽しみの一つですね。
いつも行ってる観光地でも、毎回宿を変え、店を変え、違うところばかりを探すのも徐々に限界が来てしまい、別の観光地に行ってしまうこともたびたびあります。
そのエリアにはリピートするけど、もうひとつ居ついていないというか、落ち着く場所になっていないというか、なじみ切れていないなぁと思うことがしばしばあります。
よく行くところなのに、自分の居場所がないとか、必ず行くところがあり、そこが妙に落ち着くとか。
それは常にお客さんとしてそこに行っているからなのでしょう。
そんな人たちに向け、発想を変えて「かかわり」を作る取り組みはどうかと。
コロナ禍を経て、「おうち時間」「お部屋時間」が増えたことにより、ハンドメイドの趣味を持つ人が増加しました。昨年の資料を見ると、国内のハンドメイドEC市場では最大手のminneが80万人以上のハンドメイド作家を集め150億円以上の流通額となっており、二位のcreemaは2020年12月に東証マザーズ上場しており、急速に拡大しています。海外では世界ナンバーワンのEtsyが約500万店舗、出品数は9000万点以上、ほぼ全世界にネットワークを広げています。
主に女性層が支えるこの市場では、もちろん趣味程度の人が大半ですが、せっかく作った作品を副業的に、お小遣い的に売ってみたいというひとも多くいて、上記のような活気を生み出していますが、みんながみんなネット販売をしているわけではなく、リアルで販売する店舗型の拠点も都市部を中心にあるのです。
30cm~60cm角程度の箱型のスペースを貸し出し、そこで自分のお店のようにハンドメイド作品を展示・委託販売できる仕組みのお店。自分で持ち込んでレイアウトして、値付けしてあとはお店にお任せ。遠距離の場合は作品を送り付けるだけで展示販売までしてくれる。若手のハンドメイド作家さんたちは東京・下北沢で約700ブース(人)のボックスをもって展開する「素今歩」というお店がおそらく最大だと思います。
他の都市でも50~200個程度のボックスを運営しているところは結構ありますね。
今回、旅ナカラボを企画するにあたって、おみやげとか工芸品を扱いたい気持ちが大きく、作り手の気持ちとか、流通事情とかを調査しているときに、さきほどの「素今歩」さんを見に行きました。
コロナ禍の平日でも結構お客さんの出入りが多く、活気があるなぁなんて見ていたのですが、そこで気づいたのが、お店と作家さんの交流、おそらく納品に来たんだろう作家さんらしき人が結構うろうろしていること。
委託販売とはいえ、たとえちいさくても自分のリアルのお店が下北沢に持てるというのはうれしいことですよね。そのお店の光景を見ていて、作り手の人たちの気持ちが伝わってきました。
ハンドメイド作家さんたちが集まる場所はもうひとつ。ビッグサイトやパシフィコ横浜、ポートメッセなごやとかの大規模イベント会場でのハンドメイドマーケットイベントです。ここでは、短期間ながら自分の作った作品を直接販売できるわけですが、何百という作家さんがテーブル持ち込んで自慢の作品を売り込みます。来場客もハンドメイドをしている人たちや作家さんのファンだったりしてとても盛り上がっています。
ハンドメイドというカテゴリーがどんどん拡大している今、旅先にそんな交流ができる場所があると面白くないですか?よく行く観光地に自分の作品を送ってちいさなマイショップをオープン、たまには旅行がてら自分で作品を持ち込んで、地域の作家さんたちと交流。同じ趣味なので当然話は盛り上がる。
売上を旅費の足しにする。作品を介して、なじみの観光地に自分の居場所を作ることができたら楽しいでしょうね。
※新規事業100のカテゴリーは、私の思いつく観光系新規事業を日々書き留める場所。
一緒にやれそうなときはぜひ声をかけてください。
100までやります♪